現在、販売されているでんぷん糊のほとんどは「冷糊法」と呼ばれる作成方法で、「苛性ソーダ(水酸化ナトリウム・アルカリ溶液/毒物及び劇物取締法により原体および5 %を超える製剤が劇物に指定)」を混入し、後に硝酸(しょうさん・代表的な強酸の1つ)で中和して作成されています。これは、1950年代頃の経済が急速に発展したころから大量生産品のでんぷん糊に適応される作成方法です。原材料の中に苛性ソーダをいれて混ぜる。苛性ソーダには熱を発する作用があるため、熱を加えることなく攪拌してでんぷん糊を作成することができるので、大量生産が可能です。
これが本来の「でんぷん炊き糊」です。
大きな釜を使って、炊きあげる「本来のでんぷん糊」の作り手は年々少なくなり、「冷糊法」で作成されるでんぷん糊ばかりになってきています。当店は「でんぷん炊き糊」の店。町中のちいさな商店です。ちいさな商店だからこそ、手間をかけて作ることのできるでんぷん糊なのだと思っています。必要として下さるお客様がいらっしゃる限り、「でんぷん糊」をつくり続けてゆきたいと思っています。
よろしければ、是非タニゴ商店の「でんぷん糊について」をご一読下さい。
2016年9月1日放送 「和風総本家スペシャル 日本の職人24時 2016・夏」に取り上げて頂きました。
テレビ局さんのお話では、現在では「冷糊法」と呼ばれる物理化学的方法によって作成されている「でんぷん糊」がほとんどで、
当店のように「炊いて作るでんぷん糊」を作っている所はほとんど無いとのことでした。